AIでなくなる職業!と銘打ってよく記事をみかけます。
大学の偉い人が言ってたり、どこかの社長が言っていたりさまざまなデータですが個人的には疑問があったりします。
世の中正解が正しいものではない、この一言に尽きます。
この観点から2つの職業を例に挙げます。
営業マンはAIでいい?
一時期色んな店舗で接客のためのペッパー君を見かけました。
営業行為というのは単純であれば単純であるほど一見AIに持っていかれそうですが、実際の営業現場はそんなに甘いものではありません。
それは営業現場では「嘘」や「お世辞」が当たり前だからです。
たとえば不動産営業では必ずこういわれます。
「この物件を今日明日に決めようとしている人がいるのでお早めに決断してください」
「今決めてくれたら最大限値引きさせてもらいます」
など、必ずしも事実ではないことを伝えて相手を焦らせて正常な判断をさせずに決断させる、営業のテクニックです。
この営業テクニックがあるのと無いので実際に成約率がぜんぜん違います。
AIにはこういった曖昧な提案はできません。
銀行の融資担当
融資担当というのがどういう仕事かわかっている人も少ないのであまり取りだたされませんが、これもいまいちな指摘です。
確かに銀行が融資するかどうかはスコアリングと呼ばれる会社ごとにスコアをつけてその出てきた点数で融資の可否や融資条件が決定します。
AIがすすめばこのスコアリング性能が上がり、人の手はいらない、というのは理屈として揃っています。
しかし、残念ながら世の中の会社のほとんどが、このスコアリングによると「融資不可」と出るわけです。
実際の現場では出てきたスコアリングの結果に色々な理屈をつけて融資の稟議を通します。
これはお付き合いや別の取引での目論見など多くの非定型的で、かつ非論理的な判断が介在します。
最後に
でも実際はこんな現場の意向を無視して、「よしAIを導入だ」ってなって混乱するんでしょう。
システム導入なんかでよくある話ですね。
システムで出てきた結果を結局人間がエクセル管理していたりする光景をよく見ます。
そうは言っても、AIが奪う職業は確かにありそうです。