和食は引き算、洋食は足し算
この言葉を聴いたことあるでしょうか。
洋食の部分はフランス料理という風に言っている人もいます。
誰が言ったかはわかりませんが、とてもよくいい当てている言葉だと思います。
正確な意味は知りませんが、私なりの解釈では、洋食の基本はソースでの味付け、和食の基本はダシの味付けだからこういった言葉が生まれたのではないかと思います。
ソースは色々な調味料を加えて作ります。逆にダシは昆布や鰹節から引き出して作ります。
もう少し個人的な解釈を加えると、洋食はソースを入れることで味に幅を持たせます。肉の旨み+ソースの酸味など味が2次元になります。
和食はとにかく素材の味を引き出すことが一番なので基本味は1次元です。ダシは味というよりは素材の味をより深化させるためのツールでしかないというイメージでしょうか。
九州のしょうゆは甘辛いのですが、これは鎖国時代に海外の影響を一番受けたのが九州だから辛い+甘いという複雑な調味料ができたと言われています。
和食を作るときにも楽しむときにもこの考え方は大事になると思っています。
和食の味がないと感じている人はしっかり引き算で頑張っているダシを感じてください。
それはまるで静かな日本庭園で「え、何も聞こえないけど?」と言っているようなものです。
私もそうですが、和食を作るときにとにかく調味料を入れまくって作る人は素人なんですよね。
でも、足し算の方が欲しい味に近づけやすいです。
辛いのがいいからこの調味料を足す、甘いほうがいいからこの調味料を足す。
洋食は比較的味付けが簡単にできますが、和食の場合はまずダシの下地に対して味付けが決まるので、微調整がとても難しいと思っています。
まあ実際に算数でも、まず習うのが足し算、次に引き算ですよね。考え方として足し算のほうがシンプルですから。
だから料理初心者はまずは洋食、次は和食という順番で挑戦するのがいいと思います。